F+LAB

共創プログラム

研究題目|美術分野
ARTFUL CAMPUS 名古屋工業大学+愛知県立芸術大学

 
研究テーマ:MOOD (Musicing Object of Drawing、音楽を描くオブジェ)
研究期間:2025年度

 
研究概要:
本研究は、音楽体験を「聴く」から「見て、触れる」へと拡張する試みです。
この取り組みは、音楽が生で演奏される場において、観客を前にしたパフォーマーが表現しているものを《カタチ》にしてみたい――そんな欲求から始まりました。芸術表現において、音楽は美術とは異なり、演奏という行為を通じて多様な表現を生み出します。目に見えず触れることもできない、しかし確かにそこに存在し、私たちが感じ取っている抽象的な“何か”…それを、目に見え触れることができるような《カタチ》にしたらどうなるのでしょうか?
私たち人間には、五感というハイスペックなセンサーが備わっています。普段、ほとんど無意識のうちに私たちはこのセンサーを駆使し、周囲の情報を瞬時に取得して脳に伝え、行動や感情に反映させています。生まれたときから途切れることなく働き続けるこのセンサーによって、さまざまな体験が経験として私たちの中に蓄積されます。その経験は人それぞれ固有の価値観を生み、次に触れるものの感じ方に影響を与えます。これは、音楽の聴取にも同様に作用し、楽曲の感じ方や捉え方は人それぞれ違い、固有の価値観を携えた状態で人は音楽を聴き、さまざまな感情を抱きます。
一方で、音楽を聴取する環境において、一人でイヤフォンで録音を聴くのと大きなホールで生の音を聴くのとでは、その感じ方に違いがあることに多くの人が気づいているでしょう。これは、同じ空間で体験を共有する人と人の間に、同調や共感が生まれるためではないかと考えられます。この影響は多かれ少なかれ、観客だけでなくパフォーマーにも及びます。つまり、生演奏による音楽がその場に与えるさまざまな要素は、その空間を共有する全ての人々に影響を与えながら、また人々の空気感に影響されながら、変化し続けていると考えます。観客が音楽を聴くことによって生まれる感情は、パフォーマーに伝わり演奏に変化を与え、新たなニュアンスとなって音に付加され、会場に現れることでしょう。
今回は、マエストロ矢澤定明氏率いる愛知県立芸術大学ウインドオーケストラが、この日、この時間、この会場に醸し出す多様な情報を取得し、楽曲ごとに紡ぎ合わせて立体造形として出力、可視化することにチャレンジします。ここから生まれるMOOD(気分)は、どんな《カタチ》になるのでしょうか?
無形から有形へ転換するこの試みによって、新たな表現の可能性を探ります。
 
 
研究体制:
企画・プランニング:森 真弓/愛知県立芸術大学教授
光・音・映像を用いたインスタレーション作品をはじめ、インターフェースデザイン、コミュニケーションデザイン、イベントプランニングなど領域を横断した多様な表現活動に取り組んでいる。また、(公財)日本スポーツ協会公認スポーツ指導者として、カーリングの発展・普及にも貢献している。
 
センシング・情報取得設計:酒向 慎司/名古屋工業大学准教授
音楽と情報技術の融合に関する研究として音楽情報処理、演奏表現の統計的モデル化、自動伴奏生成、音声・手話認識など幅広い分野において活躍している。日本情報処理学会山下記念研究賞や電子情報通信学会ヒューマンコミュニケーション賞を受賞し、国内外で幅広く活動している。
  
3D化プログラム・プロダクト設計:小池 達也
小池屋制作室/愛知県立芸術大学教育研究指導員/名古屋造形大学非常勤教員
メディアやデザインに関する知識を活かし、デジタルファブリケーションをはじめとする多様なデジタルツール活用法の指導に従事。個人活動では3Dコンテンツ制作ツール「Houdini」を軸とし、様々なツールを組み合わせた表現の活用方法を日々探っている。 
 

研究題目|音楽分野
ARTFUL CAMPUS 名古屋工業大学+愛知県立芸術大学
公開レコーディング “音楽の風 I“

 
研究期間:2024年度
成果発表:2025年2月19日(水)11:30 開始 12:30終了
会  場:名古屋工業大学 講堂「NITech Hall」ホワイエ
対  象:名古屋工業大学+愛知県立芸術大学の学生・教職員・関係者
観覧料 :無料|全席自由席|
 
録音した演奏プログラム:
J. S. バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻より 嬰ヘ短調 BWV883J. S. Bach: Das Wohltemperierte Klavier Teil II, Praeludium & Fuge fis-moll, BWV883
※Praeludium(前奏曲)のみ
 
J. ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番 変ニ長調 WoO 1-6J. Brahms: Ungarisch Tanz Nr. 6 Des-Dur, WoO 1-6
 
S. プロコフィエフ : ソナタ第7番 作品83
 
S. Prokofieff: Sonata No. 7, Op. 83
 
主たる研究者:
北住淳(愛知県立芸術大学ピアノコース|教授)
三重県立津高等学校、東京芸術大学音楽学部ピアノ科卒業後、1983年から85年、1995年から96年の二度にわたりハンガリー国立リスト音楽院に留学する。第1回マルサラ国際コンクール、第36回ヴィオッティ国際コンクールにてディプロム受賞。1986年から演奏活動をはじめ、1992年津市文化奨励賞、2004年に三重県文化奨励賞、2017年名古屋市芸術奨励賞を受賞。八重口敬子、福井直俊、伊達純、ペーター・ショイモシュ、宇都宮淑子の各氏に師事。
ソリストとして、また室内楽や声楽、合唱ピアニストとしても支持を集め、近・現代の作品、室内楽作品に数多く取り組み幅広い演奏活動を行っている。1993年よりピアノ三重奏団「トリオ・ミンストレル」ピアニストとして、東京、名古屋、大阪、福岡等、全国の主要都市・地方都市で木野雅之vn、小川剛一郎vcとともに演奏会を行っている。
1989年愛知県立芸術大学大学院音楽研究科修了後は同大学にて後進の指導にあたり、1993年より音楽学部専任講師、2001年より助教授→准教授、2011年より教授を務める(2025年3月定年退官)。
大阪大学、京都大学、神戸大学等でレクチャーコンサートに出演。他に全国各地でレッスン講師、オーディション審査員等を務める。
 
協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン
 

研究題目|音楽分野
ARTFUL CAMPUS 名古屋工業大学+愛知県立芸術大学
サウンドパフォーマンス特別公演ゾンビ音楽

 
研究期間:2024年度
成果発表:2024年5月22日(水) 16:30 開演(16:00 開場)
会  場:名古屋工業大学 講堂「NITech Hall」
対  象:名古屋工業大学+愛知県立芸術大学の学生・教職員・関係者
観覧料 :無料|全席自由席|
 
主たる研究者:
安野太郎(愛知県立芸術大学音楽学部|准教授)
作曲家。1979年生まれ。日本人の父とブラジル人の母を持つ。いわゆるDTMやエレクトロサ ウンドとしてのコンピューター・ミュージックとは異なる軸で、テクノロジーと向き合う音楽をつくっている。代表作に『音楽映画』シリーズ、『サーチ エンジン』、自作自動演奏楽器の演奏による『ゾンビ音楽』シリーズ。近年の活動に「大地の芸術祭 越後妻有アー トトリエンナーレ」に参加(2021)、個展「安野太郎:アンリアライズド・コンポジション『イコン2020-2025』」(アートフロントギャラリー・2020)、 「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」(第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館代表作家チームとして/2019)等。愛知県芸術劇場では、07年第2回サウンド・パフォーマンス道場オーディエンス賞受賞、16年「パフォーミングアーツ・セレクション」出演。第7回JFC 作曲賞(日本作曲家協議会)、 第10回創造する伝統賞(日本藝術文化財団)受賞。東京音楽大学作曲科卒業。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)修了。
 

研究題目|美術分野
ARTFUL CAMPUS 名古屋工業大学+愛知県立芸術大学
「陶芸素材が変化していく様子をデジタル技術活用して可視化する」

 
研究期間:2023年度から2024年度
 
目標や目的:
現在、名工大のデジタル研究と陶磁専攻の陶芸研究が出会い、刺激し合うことにより情緒的な体験研究を進行している。「土を掘る」・「炎で焼く」といったプリミティブなプロセスから創作へと展開していく陶磁器制作の現場とVR空間やAIテクノロジーが出会うことにより相互の表現の可能性を広げることを目標に取り組んでいる。
【展示計画のキーワード】仮想空間・可視化・時の経過・素材が変化す・Primitive
 
主たる研究者:
田口亮|名古屋工業大学情報工学専攻メディア情報分野|准教授
佐藤文子|愛知県立芸術大学陶磁専攻|准教授
 
2023年度に実施した内容:
2023年10月、両校の研究室を訪問し研究交流の内容を検討しました。
愛知芸大からは教員3名と学生2名が名工大へ。研究室ではVRによる仮想会議室を体験し、AIによる「ものが変化する」ことを記憶する情報把握を用いた創出を見学しました。この見学交流によって「陶芸素材が変化していく様子をデジタル技術活用して可視化してみたい」という期待と空想を巡らせています。
「土を掘る」・「炎で焼く」といったプリミティブなプロセスから創作へと展開していく陶磁器制作とテクノロジーが出会うことにより、相互の表現の可能性を広げるとともに、創出された作品と触れ合い、体験することで理解を深め交流を通じて新たな可能性を追求していくための研究として展開していく予定です。具体的には、仮想空間を用いることで実際には存在しない空間(例えば、釉薬内で起きる貫入層の中でのお茶会や月空間でお茶会をするなど)で、より情緒的な体験を共有していきます。そのための研究プロセスは交流しながら展開します。
 
2024年度に実施した内容:
2024年4月24日に名工大田口研究室にて研究を進めました。事前に陶磁研究室側から提供した資料(釉層を撮影した写真資料)を基に、名工大研究室に作成していただいたVR空間を体験。その後、持参した陶磁資料を基に今後の展開できることを検討し、お互いの理解を深めるため研究内容について情報交流を行いました。
 

共創研究の様子

 

アイデアを検討
 
MR体験:映像内のモノを掴む
 

釉薬の貫入層
 

アートフルキャンパス F+LAB
名古屋工業大学と愛知県立芸術大学による共創研究
ーDigitalとPrimitiveが出会うー

 

成果展ポスター
 

鶴舞緑化センターでの成果展示風景

 
 
 

愛知県立芸術大学サテライトギャラリー SA・KURAでの成果展示風景

 
 
 
 
プログラム:大学院科目 大学院3Q「サウンド文化研究」
実 施 日:2025年度
場   所:名古屋工業大学
講   師:安原 雅之(愛知県立芸術大学副学長・教授[音楽学])
対   象:名古屋工業大学大学院生

プログラム:学部科目「音楽論」
実 施 日:2025年度前期
場   所:名古屋工業大学
講   師:安原 雅之(愛知県立芸術大学副学長・教授[音楽学])
対   象:名古屋工業大学学部生

プログラム:大学院科目 大学院3Q「サウンド文化研究」
実 施 日:2024年度
場   所:名古屋工業大学
講   師:安原 雅之(愛知県立芸術大学副学長・教授[音楽学])
対   象:名古屋工業大学大学院生

プログラム:学部科目「音楽論」
実 施 日:2024年度前期
場   所:名古屋工業大学
講   師:安原 雅之(愛知県立芸術大学副学長・教授[音楽学])
対   象:名古屋工業大学学部生

プログラム:大学院科目 大学院3Q「サウンド文化研究」
実 施 日:2023年度後期
場   所:名古屋工業大学5235教室
講   師:安原 雅之(愛知県立芸術大教授、音楽学部長)
対   象:名古屋工業大学大学院生

プログラム:特別体験プログラム「音楽講座」
実 施 日:2023年1月26日(木)10:30〜12:00
場   所:名古屋工業大学2号館ラウンジ
講   師:安原 雅之(愛知県立芸術大教授、音楽学部長)
対   象:名古屋工業大学